ご近所の昼と夜
鳥取の友人が久しぶりに来神するというので、
いくつかの仕事の合間に、ランチをご一緒することに。
昨春、彼女がセッティングしてくださった席へお招きいただいて
以来の再会である。
この間、建築家の彼女はオフィス兼マイホームを自らの設計で
建てて、転居されたらしい。
そして、私自身も少なくない異動があったのだけれども、
もちろん私たちの再会には、そんなことはちっとも影響しない。
1年半ぶり?なんてことが気にならない友人というのは
とても貴重だ。
そんな友人とのランチは、ご近所のフレンチで。
店の前を通り過ぎるたびに、いつも爽やかに声をかけてくれる
若きオーナーMさんのビストロは、最近、すっかりマダム御用達で
その日のランチタイムも、ほぼすべてのテーブルが埋まっている。
おすすめの軽いコースに、白ワインを1杯プラス。
上質なランチである。
常にアグレッシブな仕事人である友人曰く、「やっぱり神戸ね」
と絶賛してくださる。
そう、本当に神戸的なランチなのだ。
料理ももちろん、小気味いいサービスも気が利いている。
こういう上質な時間を、週末のウイークデイに楽しめるシアワセ!
といったらない。
しかも、それがご近所にあるシアワセ!といったら。
そして、その夜には、もう1件、どうしても訪れなければならない、
いえ訪れたい場所があり、23:00過ぎに、
やはりご近所のビルへと向かう。
仲良しのミュージシャンたちが集まり、時に軽くセッションしたり
打ち上げしたりするライヴ・バー。
長年、三宮でバーを営んできたミュージシャンTさんの店で、
ビル側の都合で転居しなければならなくなり、今日がその転居前の
最後の夜なのだ。
すでにカウンター席はいっぱい、奥のテーブルも半分くらい埋まっている。
カウンターの上のモニターには、十数年前のライヴの模様が映し
出されていて、そこにはカウボーイハットが似合うTさんがいた。
ちっとも変わらない風情だし、歌っているオリジナルナンバーも変わっていない。
けれども、注意深く見入ると、やはり若くて声には伸びとツヤがある。
にしても、10数年前から、いえもっともっと前から
Tさんはずっと変わらず歌い続けていらっしゃり、その事実に軽く
圧倒され、感動する。
最後の夜だから、ミッドナイトを過ぎても、次々と扉が開かれる。
どこにも属していないような人ばかりで、
それがなんとも言えず、心地いい。
ご近所の昼と、夜の、なんとも気持ちいい時間、
何かに刻んでおきたくなるような出来事。


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